多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

ミズクラゲの大量発生

いつものように仕事に向かう途中、川沿いの堤防から海岸沿いを自転車で走りながら自然観察する朝。
波打ち際にレジ袋のような物体が海中に浮遊しています。見渡す限りの広範囲に、驚かされる程の圧倒的な群をなしています。ミズクラゲです。


近年、水族館においてきれいな水槽に展示されて、心安らぐ癒やしを求めて人々が来場する人気があるスポットとしてよく聞く話です。日本全国の水族館がこぞって資金を投じ趣向をこらして、幻想的に演出された照明やクラゲの種類を多く揃えたり、熾烈な来園者の獲得に余念がないそうです。

しかし、自然のなかにその営みがあり、一般的な人がクラゲを見かけるとしたら、こういった光景ではないでしょうか。

しかし、数が多い。この周辺海域だけでどれ位のミズクラゲが発生しているのでしょうか。想像もつきません。

かなりレタッチして鮮明化すると花の形をした消化器官があります。しかし、脳や心臓はないそうです。

一部のクラゲはちょっと変わった生活循環があるそうで、その繁殖過程は非常に興味があります。猛毒で有名なアカクラゲなどは様々な幼生過程を経て成長を遂げながら増殖し成体になる。やがてその世代の成体は当然が死んでしまうのですが、死滅してもその体から次の世代の幼体が現れるという不老不死の周期を繰り返すというものです。

死んで3ヶ月経過し分解されたミズクラゲの死骸から、若い形態の幼体が現れたという。そんな記事を今年に入ってナショナルジオグラフィックで読みました。その驚き様子を「死んだ蝶の羽の残骸から幼虫が生まれたような出来事である。」と記されています。

脳がないのでありえない話だとは思いますが、もしクラゲに永遠に続く連鎖する記憶があるのだとしたら、どういった時間に対する感覚を持つことになるのでしょうか。

海水の満潮時の逆流で海から流されてきて河口近くの浅瀬に打ち上げっれたミズクラゲ

そのまわりをチドリやコアジサシがいます。

突っついて捕食するのかなと見ていましたが無関心を貫いています。小魚や甲殻類を好む彼らの口には合わないようです。


【追記】


この日、コアジサシの求愛給餌を見ることが出来ました。