多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

蚊の季節

朝早起きをしてカメラを持ってポタリング。早起きは三文の得というそうですが、こちらが注意深くそれなりに探せば、きれいなものにも出会えるわけで、今朝もこうして可憐な蓮の花が咲いていたり、眩しい緑色に輝く羽根を持ったカワセミを見かけたり、大きなクロアゲハの美しい対称性の中にある自然界のデザインに感心したり、オッドアイの白猫みたいな神秘的でちょっとやそっとではお目にかかれない野良猫にまで遭遇するものなのです。

そんな自然のまにまにいちいち感動したり感心したりしている間中、余計なことに、ひっきりなしに蚊に刺されるわけです。なるべく蚊に刺されないようにと、出来るだけ肌の露出面積を小さくするためアームカバー着用。自転車用の指ぬきグローブも外さずそのまま着用。七分裾のズボンにレッグカバー。それに加えて虫除けスプレーをかけて、おまけにいい匂いのする虫除け効果のあるペパーミントなどのハーブを配合したアロマスプレーまでしていても、蚊に刺されるのです。

セミの初鳴きに耳を傾けながら膝の裏側をやられたのでぼりぼり。アオスジアゲハの素早い動きを目で追いながら左腕内側をまたやられ、ぽりぽりしようにもアームカバーが張り付いてでうまくかけない。どうしてか靴下の見えていないはずの足首のくるぶしまわりの血管めがけ、高精度で命中している。どうやって見極めているのでしょうか。

少しくらいなら吸血してくれてもいいのですが、どうしてかゆさを与えるのか。かゆみという痕跡を残してしまうことで、蚊に刺されないように対策を講じられてしまっているようでは、むしろ蚊にとって不都合なことなのではないでしょうか。大きなリスクを背負って人に近づいて吸血する。生存戦略としてはいささか疑問が残るところであります。

昆虫の飛翔のメカニズムをある大学が研究しているそうで、蚊の羽ばたきは1秒間に800回に及ぶという驚きの調査結果があり、そに事実を読んでからプーンという独特の羽音の聞こえ方が変わってしまったほどです。イメージ的には羽ばたくというより高周波の振幅をしているようなものです。

一般的に蚊はマンションの高層階まで飛んでこないといいますが、13階の我が家の部屋の中にも蚊がいることがあります。外から飛んできたというよりエレベータに潜り込んで高層階まで到達しているようで、実際エレベータ内に蚊がいることが多いです。

ですから、我が家ではこの季節になると豚の形をした30日間使えるリキッドタイプの虫よけを点けています。私が幼かった頃の記憶を辿ると、昔は寝間に蚊帳を貼りその中で寝苦しい夜を眠ったものです。渦巻き型の蚊取り線香の香りがして、添い寝してくれた祖母や母ががうちわで扇いでくれた。虫刺されや汗ものかゆさも夏の遠い記憶です。

今度は渦巻き型の蚊取り線香を腰にぶら下げるタイプのを試してみようを思うのですが、あのルックスがなんともいかん感じなので、もう少しさり気なくおしゃれなタイプがないものかとネットで現在調査中です