多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

コアジサシのダイビング

コアジサシが渡って来ています。「クイッ、クイッ」と鳴きながら何羽も海上を舞うのが見えます。河口近くの堤防で撮影と観察です。

大きさはツグミくらいか、もう少し小さいかもしれません。あまり大きな鳥ではありません。翼は細く長く、ツバメのような二本の尾羽が美しく、夏に日本に渡って集団繁殖をするそうです。エサとなる小さな魚ををとらえるまでの一連の動作を観察していると面白いです。

風に逆らいながら10mから20mぐらい上空でしょうか、パタパタと羽ばたきながら飛び回り獲物を探しているようです。獲物を見つけると空中でホバリングをしながら同じ位置を保ちます。水中の獲物を見極めるように、狙いを定めるようにホバリング状態で4,5回羽ばたいたかと思うと急降下。羽根を折りたたんだり狭めたりしてモリを突くような感じで水中に潜っていくのかと思っていましたが、実際は羽ばたきながら加速を付けて水面めがけてしぶきを上げて豪快にダイブ、といったところでしょう。かなり水面近くの浅いところを泳ぐ獲物をとらえているようです。

しかし、毎回ダイビングキャッチをするわけでもなく、水面から5mぐらい、あるは1mぐらいの寸前で急降下をあきらめることが多いのが見られます。獲物を完全に逃したのか間に合わないと判断したのか。それが何回か続き、こんどこそと水面に見事にダイブしても、必ずしも魚をくわえているとはかぎりません。成功率からいうとそんなに高くないのかもしれません。そして、すぐに舞い上がり、また一連の動作を繰り返します。

4月に飛来し5月からは繁殖の時期ということでコアジサシにとってエサ運びが盛んな時期のようです。
コアジサシに取り巻く様々問題点の話があり、また触れたいと考えています。