多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

5ヶ月経過


フラメンコ練習日記のようなものを飽きずにつけている。読み返すと・・・

7月12日にソレアの練習を始める。と書いている。実際、フラメンコ生活はこの日からか・・・もう5ヶ月過ぎたのか。ひたすらi-mでのスケール練習(もちろんアポヤンドできていない)と、5連ラスゲアード(まったく右指動かず)を練習している。それプラス、コンパスの理解とゴルペのタイミングを体得して、プルガールも始めて弾き始める。曲も暗譜して余裕ができてきて、3連ラスゲアードの練習を始めている。

9月14日にビセンテのタランタの譜読みを始めている。この頃にはようやく5連ラスゲアードがそれなりに聞こえるようになっている。3連ラスゲアードはまだまだ引っかかりまくっている。i-mでのスケールもゆったりの速度で、まあ弾けている程度。しかし、アルアイレでしか弾けていない。

10月6日にビセンテの動画を見て、全てのアルペジオをアポヤンドで弾いているという、驚愕の事実を知る。そこから、アポヤンドでのスケール及びアルペジオメトロノーム練習をようやく始める。

大体、基礎練習すっ飛ばしていきなり難曲を弾こうとするものだから、無理だらけである。あと、メトロノームに合わせる練習ということが、いかに重要か思い知らされた。

それから2ヶ月の膨大な時間を要し、試行錯誤の連続。なんとかモノになってきているのが、せめてもの報い。比較的ゆっくりなピカードフレーズもできるようになった。5連、3連ともラスゲアードも力が抜けて安定してきた。

アポヤンドのスケール練習はとにかくはっきりで大きな音でスタッカート気味に強く弾くように心がけた。メトロノームを使い低速から始め、少しずつテンポを上げていった。そして、そのテンポにあわせるのを意識的にやるようになって、急激に上達した。これは、消音改造した真夜中ギター導入が大きなメリットとなった。夜遅くても音量を気にせず弾けたからだ。
i-m-i-m・・・の交互に弾くのを意識すればするほど、指がもたつき頭が混乱するというトラップも克服。私の場合、逆指とかあまり考えず一気に引くほうが何故か上手くいった。

逆にラスゲアードは小さな音で練習すると上手く弾けるようになった。大きな音(強いタッチ)ではゆっくり弾けても、小さな音(弱いタッチ)は以外に難しかった。弱いタッチで力を抜いて、指が引っかからないように弦の上を擦っていくぐらいの気持ちで弾けるようになってから、ようやく連続してムラのない感覚が理解できた。

今の問題はアポヤンドでアルペジオだ。p-a-m-i のアルペジオの速いフレーズがまったく弾けない。現在チャレンジ中のタランタでもa-m-iの高速アルペジオが何回か出てくるので、なんとかしたい。それと、5連トレモロが出てきたときのために少しでも役立つかもしれない。(いや、よくわからないが)

恐らくa指のタッチの弱さに原因がある気がするので、練習に最適な曲を見つけ出してみた。「ロマンス」(禁じられた遊び)とタレガのエチュード「清き流れ」がよさそうだったので日々の練習に加えることにした。どちらも、曲は単純で覚えやすくサイズも短い。そして、p-a-m-i が頻繁に出てくるので調度いい。こうして、私の後手後手練習(笑)のメニューがまた一つ増えた訳だ。

私の思惑では「高速ロマンスな清き流れ」が弾ける頃には、タランタの例のフレーズが楽勝で弾きこなせる予定だ。

本当にこんな練習でいいのだろうかと疑問に思う不安な毎日である。