多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

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苺ミルクのマーブル模様

苺ミルクのマーブル模様

どこに行っても生け垣や植え込みツツジが満開。街中に季節の花が溢れているって、今更ながら素晴らしいことであります。

去年買った鉢植えのアザレアが今年も花をつけました。去年より花が多いような気がします。

アザレアは西洋ツツジといわれ、ツツジより豪華絢爛に花を飾り立てます。葉はツツジより小さくて満開の花に対しほとんど葉が見えないぐらい。

白とピンクの混ざった苺ミルクのマーブル模様。乾ききっていない水を張った画用紙に赤い絵の具を吹き付けて滲んだようなヒョウ柄模様が5枚の花びらの星型に開いた天方向に必ず位置している。この模様は何を示しているのか。

これは「蜜標」というそうで、吸蜜に訪れた昆虫に蜜腺の場所をほのめかしていると考えられています。この花弁のみ奥に繋がってその先に蜜があるのが分解するとわかります。

5枚(極希に6枚のものもあります)の花びらは根本でくっついているので分類上は1枚の花びら。長い雄しべがピンと反り返り、その中でひときわ長く突き出ているのが雌しべ。理科の授業を思い出します。

花は人にとって鑑賞の対象ですが鳥や昆虫に受粉を促すために蜜を与えるためのサインでもあります。それでいて植物にとっては受精の場でもあるわけですから、花というものは取り扱う対象ごとに意味が違ってくるのだと気付かされます。

サイエンスジャーナリストの森 昭彦さんの著書で読んだのですが、
「なによりもまず、植物の花は誰がなんと言おうとも生殖器であります。それをあなたは穴があくほどのぞき込んでは、キレイだなんだと撮影したり、匂いまでかいだりするわけで・・・」

という印象的な一文を思い出しました。