多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

四つ葉のクローバーにガッカリ。

実家の庭で四つ葉のクローバーを発見。

あっ、これって。
えっ、ここにもここにもあそこにも。・・・・。
一体何が起こっているのか、にわかに信じ難い状況に首をかしげる
よく見てみるとかなりの数で、この写真でさえ6つ確認できる。

四つ葉のクローバーの出現率は、およそ10000分の1の確率と推定されているそうで、自分の記憶でもだいたいそれくらいの頻度だったような気がする。小学生の時に友達4人くらいで探してみてひとつ、ないしふたつ程度見つけるのが精一杯だった。その珍しさ故に「幸運」などといった言葉を胸に抱き、競い合って探したものだ。実際、見つけた子は得意げだったし、見つけられなかった自分は悔しいとか腹ただしいとまでは行かないにしろ、何処か少し羨ましいし妬ましい。

では、そもそも三つ葉であるべきものが、どうして四つ葉になり得たのか。

【仮説①】
葉の成長過程における外的要因による奇形というか形成不全みたいな双頭のカメみたいな出来損ないさん。ん?、それにしては個体数が多すぎる。

【仮説②】
突然変異のようにして起こった遺伝的要因によるもの。つまり、三つ葉より四つ葉のほうが光合成を行う際に葉の面積が多いのでに生存に有利に働いたため、淘汰されることなく極僅かな頻度ではあるが発生を繰り返す隔世遺伝。ちがうか。

【仮説③】
元々、三つ葉以上の多葉体がバリエーションとしていくつも存在していて、何らかの淘汰圧がかかって現在の三つ葉に落ち着いた。現在、低頻度で出現する四つ葉の個体は過去の多葉因子の名残の劣性遺伝子。首の短いキリンと長いキリンみたいな。

【仮説④】
いやいや、違う違う、そうじゃなくて。今後数百年掛けて最終的に四つ葉に進化しようとしている、今まさに進化の瞬間を垣間見ている。ああ、大自然のダイナミズムに圧巻!。まるで類人猿が人間になるかのような期待を予感させる。ははっ。

最近では、ネット販売とかで遺伝子組み換えによる四つ葉の鉢植えも存在すると聞いたこともある。おいおい、幸運ってなんなんだ?。金出して買ってどうする。

「毎朝幸せ!。立つ茶柱が1年分パック!。」
「20年は安泰!。大吉おみくじまとめ買い!20枚綴りで4000円」
「必ずもう1個!。大当たりアイスバー、1本税込210円!」
みたいな。

がしかし、これ程の頻度で四つ葉を見せつけられると、本来有すべきはずであるところの希少性ゆえの「幸福」に対する浮ついた期待感がすっかり幻滅してしまい、気勢をそがれて立つ瀬がないというか、こちらとしても困ってしまう。あーあ、なーんだこりゃ、って感じ。

そう、がっかりして夢がない話なのだ。