多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

消えて行く遊具

「子どもから“遊び”を奪ってはならない。大事なのは、“遊び”の中で“危険”を回避するすべを学ばせることだ。」・・・そんな番組が先日NHKで放送さ れて、たまたま観ていた。

ブランコやシーソーなどの公園の遊具で子供たちの事故が後を絶たない。死亡事故も起きているのが現実だ。重大事故を未然に防ぐ為、年間数千という遊具が全国の公園から姿を消している。番組の内容は、子供達が安全に楽しめる遊具の開発プロジェクトの挑戦を紹介したものだった。

先日のジェットコースター事故同様、安全基準の設置や定期点検などといった管理者側の不行き届きが目立つ中、自治体がとった対策は「撤去」だった。万が一、何らかの事故あった場合、責任追及を問われるのは管理している自治体にある。そんな事故が起こる前に撤去してしまう。そういう結論に至ったのだ。

それに、遊具をメインテナンスする技術者が減り、維持費にコストがかかりすぎるのも撤去の要因の一つのようだ。だからといって、ただ撤去するだけでは原因 究明や再発防止になっていない。まさしく臭いものにフタである。本当にそれでいいのだろうか?。

当然、子供達はますます公園で遊ばなくなる。(どこの公園でも「野球・サッカー禁止」の看板がはってある。これも危険だからか?。)そして、部屋に閉じこもってゲームばかりしている子供を批判する。子供たちの遊びを詰まらなくしているのは、事なかれ主義で過保護の大人なのではないか?。

何の為の公園で、誰の為の遊具なのかもう一度考え直していただきたいものだ。そう切に願う。

遊びの中でいろんな体験を通し広く学び、無茶なことをすると怪我をする、ということを身をもって体験せずして、危険回避など出来るはずがないのだ。それを 学べずに成長するのかと思うと・・・。


実際に公園に行くと、チェーンの外されたものや、使用禁止の遊具が目につく。