多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

つがいのハマシギ

今週に入って一気に冬の訪れような気温の低い日が続きます。連日、朝の冷え込みの最低気温を更新中です。

慌てて冬物の洋服に模様替え。特に朝は冷え込みと強い季節風に備え、セータを着込みその上に風を通さない発熱素材のジャケット、足はタイツを着用。年齢のせいもあるのでしょうか、そうでもしないと自転車は寒い。特に指先が冷たい。おそらく指先は温かい血液が循環しにくく、体に比べて保温の能力がないのでしょう。今年は気温5℃対応の少し厚手の自転車用のグローブを新調しました。

昨日、一昨日と浜で20匹以上のハマシギの大群に連続で遭遇して、そういうときに限ってカメラがない。そんな悔しい思いをしたので今朝は抜かりはありません。ストラップをたすき掛して出発です。しかし、今朝はよく冷え込みます。

だいぶ渡り鳥が飛来してきているようでマガモヒドリガモ、カンムリカイツブリが見られました。

ハマシギの遭遇ポイントに到着しましたが、先日の大群は見当たりません。しかし、小さな丸っこい毛玉が2つ見えます。イソシギのつがいでしょうか、眠っているかのように体を丸めて羽を休めています。一匹が片目でこちらの様子をうかがっています。飛び立たないよう距離を保ちながらアングルを変えます。

脚が冷えるのでしょう、強風に耐えながら片足立ちでゆらゆらと器用にバランスを保ちながら暖かそうな羽毛の中にもう一方の脚を入れて温めています。くちばしも同様、羽毛や脂肪がないので体温調節のために羽毛の中に入れて暖を取っいるようです。身体の末端でましてや骨の次は皮なんですから、それはさぞ冷たいのでしょう。私には温かいグローブがありますが。

完全にこちらの気配を悟られ、休息状態からいつでも飛び立てられるような警戒態勢にレベルをひとつ上げたようです。それでも10mぐらいの至近距離まで近づけました。イソシギなんかはいつもこちらが気づいたときは「ぴぴぴっ」と可愛いく鳴きながら海面すれすれを細かくはばたいで飛びたたれてしまうのですが、今日は幸運です。

野鳥が退避するまでどこまで近づけるか、という距離を「フライトディスタンス」というそうです。一般的に警戒心の強い鳥はその距離が長く写真撮影は難しくなるので、必然的に巨大な超望遠レンズ付きの一眼レフになってしまうそうです。私も「超」とまではいきませんが高倍率のレンズ搭載のデジカメでようやく被写体として野鳥を追えるようになったわけです。

スズメやムクドリセキレイなんかはある程度近づいても飛び立ちません。飛び立ってもそんなに距離を稼がず、イソシギとは対照的に割りと近くに着地しますね。ドバトに関しては自転車でひいてしまうんじゃないかっていうギリギリまで飛び立たないので減速して道を譲ってやったほうがいいのかなと思うぐらいです。

この季節に大群をなして渡来する群れは遠くアラスカ北部で繁殖したものだということが調査により推定されているそうです。ムクドリより小さい鳥ですがはるばる6000キロ以上離れた所から渡ってきた。アラスカはどんな風景なのでしょうか。

こんな風に今日も仕事前の活動終了です。