朝の堺浜一号公園。もう少しで仕事先に着きます。
ここで一度止まって遠景を眺めながら喉を潤して一休みしていると、いつもより随分と海が綺麗だということに気づきました。
少し入江になっているので、大和川から河口に流れ着いた大量のプラスチックごみなどの漂流物が潮の流れで入江に入ってきていつも漂っています。ヒドリガモやオオバンといった水鳥たちが餌と一緒に、あるいは間違えて食べてしまい、体内に残ったままになるんだろうな、といつも考えさせられる光景です。
河川の上流から下流、河口付近に至るまで、ポイ捨てや意図せず出てしまったごみが寄せ集まり、その全てがたどり着く終着点がこの海です。台風や大雨の後などは驚くほど多くのごみで溢れます。ペットボトルにポリ容器、発泡スチロールやビニールの包装やレジ袋、運動靴にサッカーボール、などなんでもあります。少し珍しいのは木魚とか、あんなものどういった経緯で流れ着くのか理解不能です。
社会問題となっているプラスチックごみなどの問題に取り組むため、大阪府では昨年2021年3月に「おおさか海ごみゼロプラン(大阪府海岸漂着物等対策推進地域計画)」の計画が決まっているようですが、行政に任せっきりにしないで、個人レベルで環境に負荷をかけないための、誰でもできる簡単なことからでもやっていこうと思います。
しかし、今日は一転して海が綺麗。水が澄み渡り透明度が高く、波も穏やかで漂流物もほとんどない。とてもいいことですが、一時的な現象なのでしょう。潮の流れや風向きや波の高さ、降雨がないなども関係しているのでしょうか。気温の低い冬の時期で植物プランクトンが少ないとかも関係しているのかも知れません。良くいうとエメラルドグリーンといえなくもない。この入江においてこんな澄み切った海を見るのは珍しいと思いました。
よく見ると盗難車を投棄したのでしょうか、浅瀬の海底に静かに横たわる原付バイクがみえる。こんなものが眠っているとは今まではわからなかった。少し距離を置いてこちらには自転車の影が。皮肉なもので、漂流するプラスチックごみがない代わりに海中に不法投棄された大型のごみが現れるとは。これだって海洋汚染であることには違いありません。
見えていないだけで海底眠る大型の投機物はどれぐらいあるのか計り知れません。しかし、これを海から引き上げるとなるとそう簡単には行かない。このままずっとここで静かに眠り続けるのでしょう。