日本最古の架線柱
毎日通勤で阪堺電車(通称:チンチン電車)が走る道を通っているのですが、そこにとても古い電柱が立っています。管理のためか建てられた年月が記されていて、なんと昭和10年1月。西暦で1935年ですから87年前に建てられた。
電柱ではなく、正しくは電車に電力を供給するために建てられた「架線柱」というのだそうです。先端部分の鉄骨はだいぶ腐食が進んでいますが、老朽化で危険なことはないそうです。
このタイプの架線柱が上り側と下り側の両方に、阪堺上町線の北畠駅から帝塚山四丁目駅までずっと続いています。
これよりもっと古い架線柱が同じく阪堺線の住吉大社近くの住吉鳥居前駅付近にあります。ここも毎日自転車で通るところです。
この架線柱にもラベルがつけられていて、表記されている年月はというと、なんと明治44年。西暦でいうと1911年、今年は2022年なので今から111年前から鎮座する御柱。明治の遺産といってもいいんじゃないでしょうか。
阪堺電車(正式名称:阪堺電気軌道)ですが、走っている車両も面白いです。古いものは1928年製の車両がまだ現役で走っていたり、2020年型のかっこいいい最新車両もあったりします。そして何より目を引くのが「ボディ広告」を施した電車がたくさんあって面白い。パンダとか黄金糖とか。そういった統一感のないのがいいですね。
こんな大阪の真ん中に100年以上前の鉄柱が立っていて、しかも開業当時から今も現役とか、阪堺電車はなにかと奥が深くて面白いです。